病棟勤務とクリニック勤務の大きな違い

クリニックで働く看護師は、点滴や採血をはじめとする医師の補助業務が主な仕事となります。また、総合病院などの大きな病院の場合、受付は医療事務スタッフを雇ったり、清掃は清掃業者に依頼したりしますが、多くのクリニックではそうではありません。一般的に、人件費削減のために看護師が雑務を兼任するようなケースが多くみられます。クリニックは総合病院と比較して働く人数が少なく、一日に対応する患者の人数が少ないことも理由として考えられます。

そんなクリニックは、夜間の診療を受け付けていない場合がほとんどなので、現場の看護師は基本的に夜勤がありません。そのため結婚して家庭と仕事を両立するために、病棟勤務からクリニック勤務へと転職する方も少なくありません。日常的に夜勤の疲労を溜め込むことなく、規則的な生活リズムの中で働ける点は、クリニックならではの大きなメリットといえるでしょう。とはいえ、クリニック勤務がメリットばかりというわけではありません。病院より劣る側面もあります。それが顕著に現れるのが、給与の面です。

クリニック勤務で夜勤がなくなれば、当然ながら日勤の給与のみしか入ってこなくなります。そうなれば、病棟勤務に比べ年収が大幅に減る可能性が高くなります。そのため、お金を優先するか、自身の生活・プライベートを優先するかを考慮しておくことが大事です。また、個人経営のクリニックの中には、待遇が整っていない場所もあります。中には、通勤手当や退職金が支給されないケースもあるため、求人選びの際は注意が必要です。